| 望遠鏡で観測
一度夜空の星を眺めてみよう。都会でも意外とたくさんの星が見えるはず。ルーペで眼を酷使する職業柄、眼を休めるのにはちょうどいい。
「星を見てもキラキラと光っているだけで、姿もかたちもよくわからないでしょう」とか言う人がいる。そんな人はまず望遠鏡を覗いてほしい。最近の望遠鏡はなかなかリアルに見せる。土星の輪は比較的小さな望遠鏡でも見えるし、CCDカメラで月を見ると、クレーターのしわまでくっきり。望遠鏡を見ればきっと星に興味をもつのではないだろうか。
望遠鏡は、大きく分けて光学望遠鏡と電波望遠鏡がある。
光学望遠鏡は、直接そのものを見るから、見たものそのまま。さらに、眼で確認できないところも、コンピュータを使えばもっとたくさんのことが分かる。空気の揺らぎ「シーイング」をリアルタイムで補正する補償光学プログラムなどいろんな仕掛けが登場した結果、星の光の波長から星の組成、温度、密度がわかり、それらから星の年齢まで導き出される。観測の状態がよければ生命の痕跡や可能性までも分る。
一方、望遠鏡の中でも今や主力の電波望遠鏡は、ビッグバンの残り火ともいえる極低温の熱放射を偶然発見。ビッグバンの存在を間接に証明した。暗黒物質や、光を出さない空間物質にさえぎられた星の観測も電波望遠鏡の得意分野である。
時折夜空を眺めるだけでもいい。大きな夢や、美しいものを見せてくれる。忘れていた何かが呼び覚まされるのではないだろうか。

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