| 物質と反物質
チョットややこしい話になるが今回は物質と反物質についてお話しよう。
物質は限りなく小さく分けると原子核(中性子と陽子)と電子から出来、それぞれが電荷を帯びている。その電荷が全く逆になっているのが反物質である。
宇宙創世記には、物質と反物質が生まれてはぶつかって対消滅を繰り返していたが、条件のわずかな違いから「物質」が残った。この「わずかな違い」は「CPの破れ」といい、日本の二人の科学者によって理論的に明らかにされ、最近の実験でも証明されている。
では反物質は本当に消滅したのだろうか。最近、NASAの「コンプトンガンマ線衛星」からの観測で、我が銀河の中心部に大量の反物質が噴出していることが、また外縁部分には大量に存在することが分かってきた。地球に1個でも降り注げば反物質の存在が実証されるので、それを観測するための気球を上げている。
物質と反物質が触れると1gの反応からスペースシャトル外部燃料23個分に相当するエネルギーが取り出せる。そこでNASAは、反物質エンジンは数十年以内に実現出来るとする論文を「Journal
of Propulsion and Power」誌に発表した。これは、宇宙探査の究極の目的である恒星間航行の実現に向けた重要な一歩だが、これをもってしても10光年先の恒星に行くには一説には200年かかると言われる。なんとも気の長い話だ。

|