| ダークマター(暗黒物質)
宇宙空間には、可視光線や赤外線、X線等を使用しても見ることができず、直接観測できない物質(ダークマター)が大量にあることが最近の研究で分ってきました。ビッグバン宇宙論では宇宙の質量の90〜95%をダークマターが占めていると推測され、宇宙の大部分を構成しているとされています。
ではなぜその存在が分るのでしょうか。銀河全体の物質は、構成する各銀河の明るさから推定される値よりも、各銀河の運動から求めた質量のほうが10〜100倍も大きいことが50年ほど前からおぼろげながらわかっていました。
そして銀河系の全惑星の質量を足しても、銀河を回転させるには明らかに質量が足りないのです。また、渦状銀河では、星の数から計算される質量より、回転速度から求めた質量のほうがはるかに大きく、見えない物質が宇宙全体にわたって存在することがわかってきました。
それではダークマターは何から出来ているのでしょうか。私たちのまわりにある物質や普通の星は、陽子や中性子などのバリオンとよばれる物質からできています。しかしダークマターはバリオンではないといわれ、その正体は、質量を持ったニュートリノ説など諸説があり、このへんはまだよく分っていません。全てが推測の域で確定的なものはなにもないのです。
非物質的なものが存在しているのにそれが何かが分からない。そもそも非物質的なものが存在すると言っていいのかどうか。天文学者は凡人の常識とは違った物質感覚なのでしょう。

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